継承される技術と進化する技術
受け継いだ技術をただ守るだけではなく、
時代も変わりゆくなかで、
より良い酒造りとは何かを模索しながら
研鑽を重ね
技術を磨きつづける必要があります。
発酵・蒸溜の技、素材の選定、
それに伴う自社農園の管理、
自然環境との調和を守りながら、
持続可能な酒造りをこの地で行います。
和漢ボタニカルの研究 / 選考
薬膳の考え方に「食事や漢方で生活に活力を増し、健康体としての調和をとる」という
ものがあります。この薬膳の考え方から着想を得て、
「健康のことを考えた」お酒造りのために「和漢」の研究を始めました。
とにかく良い和漢を集めて大量の品種を配合してみた結果、
よい風味も得られず、互いの効能が抑制し合う等、
期待通りにはならず試行錯誤が続きました。
そこで、我々は独自の選考を試み、膨大な和漢を取捨選択しました。
そして、ついに風味が良く、効能のバランスもとれた
「和漢ボタニカルズ」が完成しました。
和漢ボタニカルズだけではなく、世界中のハーブ、
地元の京素材もラボで日夜、研究しております。
自然からいただく恵みなので、風味は一定ではなく、
個性がそれぞれにあります。
蒸溜するときの温度や時間、ボタニカル素材の状態、
これらを見極めるので、多くの困難、失敗、挫折がありました。
それでも何度も何度も、条件や方法を変え、
研究を重ねた結果が現在のレシピを生み出しました。
常にボタニカルを向き合ってきたからこそ、
それぞれの個性が輝くジンになるのです。
発酵技術
百年蔵の蔵付き乳酸菌を見出し、発酵技術を継承しました。
厳選した京素材をこの乳酸菌と京都の酒造りで利用される酵母で「独自の二段発酵」をさせて、
ボタニカルとして使用します。この京素材の発酵エキスにしか出せない特有の
フローラルな香りは今までにないジンを誕生させました。
百年蔵の蔵付き乳酸菌の分析調査を京都の公的な微生物専門機関に依頼。
唯一無二である Weizmannia sp. K-1860の存在が裏付けられました。
Kは京都を意味し、1860は我々の引き継いだ酒蔵が創業された年
江戸時代の1860年に由来します。
Weizmannia sp. K-1860 顕微鏡写真
蒸溜技術
最新の蒸溜技術
magic of COPPER
こだわりの銅製ポットスチル
蒸溜器メーカーの最高峰、ドイツのアーノルドホルスタイン社に依頼し、
我々の意図を汲んだ経験豊富な職人の手作りの蒸溜器を使用しています。
ランタン型の蒸溜器は、触媒効果を多くする為、
スワンネックからラインアームまで銅製です。
銅製スワンネック
森の京都
京都の恵みを受け、
古くから京都の食文化を支えてきた森の京都
京都に磨かれた由良川水系の地下水
竹林の竹を加工した竹炭で濾過されることによって、よりまろやかに
山峰を包む雲海が、大地を潤す丹波霧へ
昼夜の大きな寒暖差により生じる朝霧が四季の変化と共に、潤いと変化を与えます
自社農園の運営
BOTANICAL FARM
現在、世界中から集めているボタニカルズ…
けれども、森の中にある京都の良さでも育てたい。
蒸溜所と、自然に恵まれた京都の地で、理想のテロワールを目指します。
山から湧き出す水により栄養豊かな土壌
様々な美味しい作物を育んできました。
自社農園の作物の実りに生かされます。